患者家族への対応は看護師長に学べ

患者さんとの関係と同様に、患者さんの家族との関係を友好に保つことも看護師の大切な仕事の一つです。
患者さんの状態によろしくない環境・食事などを周知してもらうことにより、患者さんの退院後の生活を入院時と同様、安楽に保つことにもつながっているからです。
しかし、患者さんだけでなくその家族の態度や考え方が非協力的であると受け止められるような状況では、看護師は彼らとの信頼関係を保ちながら看護をすることに困難を感じてしまうことが少なくありません。

【非協力と考えられる点】
・理解のずれ
患者さんの健康回復や苦痛の緩和など、患者さんだけでなくかぞくの協力が必要な時、例えば医師の指示薬を家族が拒否して与えないなどがあります。また、健康雑誌等で仕入れた根拠のない治療法を強要することもあります。
・医療への不審
患者さんは初めはある程度信頼を持って医療機関を受診していますが、相次ぐ医療事故によって医療に対する信頼が揺らいでいます。看護師によって行われるケアの小さな差や、医師の不十分な説明が看護師への不審や誤解につながることになります。
・家族関係の問題や緊張
患者さんとその家族の間に大きな考え方の違いがある場合は非協力的に感じられることかがあります。また、仕事や経済問題などを抱えて対処できずに困っている時も非協力的な態度に見られることがあります。
・高圧的態度
患者さんだけでなく家族が高圧的態度に出るときには看護に非協力的だと思われてしまいます。例えば「うちの」人間を優先的に見て欲しいだとか、看護職を下に見るような態度がそれです。

この様な態度に対して、日本看護協会は以下のような対策を提示しています。
1)患者や家族に起きている状況を理解するために、患者の身体的、精神的、社会的側面はもとより医療環境への適応状態、医療者との関係性を含め再度アセスメントすること
2)看護職は、健康問題を抱え戸惑う患者や家族のありのままを受け入れ、支えること
3) (生じている)状況について、患者や家族、医療チームの共通理解をはかること
4)目標の再設定を行う際に、できるだけ患者や家族との話し合いの場をもち、特にどのようなことに価値を置いているかを理解し、目標の共有に努めること
5)目標達成のため、患者や家族ができること、しなければならないことの同意を得て、それぞれの役割分担を行うこと
6) 皆で共同しあっているという意識の下で、患者や家族を自律した人格としてとらえ、接すること
7)(患者や家族が)否定的な反応を示すこともあるが、それは受容過程や適応スタイルとなっている場合もあります。患者や家族のありのままの状況を受け入れるため、時には大局的に見守ること
8)患者や家族が暴言や暴力を振るう時には、周囲の患者や職員の安全を第一に考え、早期に専門的な保安要員の協力を得る。
9)非協力的な患者や家族への対応は、看護職にストレスを与えるため、看護職同士で思いや戸惑いを共有する話し合いの場を設ける。

以上のような対策を行って患者さんだけでなくその家族との協力体制を作ることが重要でしょう。

看護師長の仕事は、患者家族のケアが重要とされています。これまで重ねてきた患者対応を部下が実行できるか否かは、看護師長の旗振り次第。人間力を高めるための勉強を欠かさない上司に恵まれたい。

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